蛸正
東京都千代田区神田神保町2-14-4 朝日神保町プラザ 107

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古書店街として名高い神保町は一歩裏通りに入ると老舗の酒場や喫茶店が点在している。この「ラドリオ」は、日本で最初にウィンナーコーヒーを提供した店として有名だ。
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おっ、新しい和食屋さんかな?
神保町交差点から水道橋方面へ歩く事1分弱のところに小粋な京行灯(あんどん)が灯ってる。おや、こんなところに新しい和食屋さんかなと思いきや昨年の3月にオープンした「蛸正」と言うたこ焼屋さんでした。
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凛とした空気が流れているナァ!
ガラリと戸を開けるとまたビックリ!店内のインテリアといい、活けられた花といい、まるで高級寿司店のようなしつらえだ。これはインパクト大な空間デザインに誰もが驚くこと間違いないネ。
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最初のインパクトに驚かされたけど、間違いなく此処はたこ焼屋さんだ。焼きたて熱々のテイクアウトも出来るし店内の入口側には立ち食いのカウンターが有り、店内は四人掛けのカウンター席になっている。
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この品書きもオシャレですネ!!
朱色のお盆に置かれた品書きも、これからどんなたこ焼や酒の肴が出てくるのかワクワクするような期待感を煽るネ。
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タイミングよく席に着くことが出来たので、先ずはサッポロ赤星で喉を潤す。あぁ、粋なススキ柄の盆も薄張りのグラスもやっぱり高級なお寿司屋という雰囲気だ。これはデートや記念日にも持ってこいかもしれないナ。
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品書きを開くと定番の蛸焼(四個)と季節の蛸焼から始まり、蛸椀、蛸飯、そして豊富な酒肴へと続く。酒もビール、焼酎、日本酒、ウィスキーなどが揃っています。おや、シャンパンやワインも有るんですネ。
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おっ、器も美しい!!
ビールと一緒に登場したのは、飯蛸の煮物!良い塩梅に煮たイイダコは柔らかくて素晴らしい味わいでした。口へ運ぶ時に広がる柚子の香りも良く、本当に高級寿司店か割烹に来ているみたい。
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どうですか!この所作もいっぱしの料理人ですネ!!
まるで長年修行を積んだ料理人のような所作を漂わせているのが、店主の芹沢さん。何処かで料理の腕を磨いたのかと思いきや、サラリーマンからの転身で料理も独学で学んだと伺った。
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さて、最初のたこ焼が出来上がった。此処のたこ焼は、ベースとなるものが一種類。利尻昆布と本枯節の一番出汁に秘伝の『かえし』を加えた自家製醤油ダレに辛味の少ない本わさびが添えられる。そこに自家製ソースとマヨネーズがかかるのが「定番」のたこ焼というワケだ。鰹節が熱々のたこ焼の上で、ダンスを踊ってるヨ!!
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店主自慢の自家製醤油ダレと本わさび、抜群に美味かったナァ!
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美味いたこ焼にヤラれてしまい、日本酒に切り替えた。選んだ酒は金沢の銘酒、福光屋の「加賀鳶」だ。お隣の富山が誇る能作(のうさく)製の片口とぐい呑みは、冷酒を呑むのに最適です!錫(すず)はイオン効果が高く、酒の味をまろやかに変えてくれるだナ。手触り、重さ、口当たりも最高な酒器で、加賀鳶も幸せ者だネ!
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何だなんだ!このヴィジュアルは!?
さぁ、お待ちかねの変わりだねたこ焼の登場だ!悩んだ末に頼んだのは「季節の蛸焼」メニューから「柚子と白子」(750円)です。そしてその上に季節ごとに変わるソースが載せられるのが「季節の蛸焼」なんだネ。
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焼台は18個用が7つ。結構、テイクアウトする方も多いらしく、今年オープンしたばかりとは思えない程、使い込まれた感が有りますヨ!!
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こちらもインパクト大ですネ~!!
続いて焼き上がったのは、「季節の蛸焼」メニューの「金柑」だネ。こちらは、フランス料理店の鴨のオレンジソースの様なたこ焼で、しょっぱさと甘さのマリアージュって感じかな?
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たこ焼に乗せられた金柑のジャムとシロップ漬けは、味も風味も凡人には想像もつかない程の深い味わいの効果をもたらしていたヨ。これには脱帽!!
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しかし、この店で一番驚かされたのは、この「季節のおまかせ」だナ。先付けに始まり、蛸焼のフルコース、〆のご飯にデザートまで、締めて6,500円なり!結婚記念日やデートの時、たまにはこんな変化球で攻めるのも一興かもしれないネ。
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いやぁ、噂に違わぬ進化系たこ焼屋さんでした!!
ご主人、美味しい料理(ん?たこ焼)をご馳走様でした。神保町の新しい風雲児となることを願っております!!
